沿岸漁業の漁師の仕事について

漁師の仕事は厳しいイメージと考えている方が多いのではないでしょうか?確かに、船酔いを起こす人であれば大変な仕事だと感じてしまいがち。しかし、漁師の1日はかなり早めに出勤しますが、夕方になる前に帰ってくることがほとんどです。そこでこの記事では、具体的に漁師の1日はどんな仕事をしているのか、漁師はどんな仕事をしているのか、について詳しく説明します。ぜひご一読ください。

1.漁師に1日の仕事を紹介(沿岸漁業の場合)

まず最初に、漁師の1日を紹介します。しかしこれは、あくまでも一部の例なので、全ての漁師のスケジュールが下記の通りではありません。

1・3:00・起床
2・4:00・出航
3・5:00・漁場に到着。漁を始める
4・9:00・帰港
5・10:00・出荷準備
6・14:00・明日の準備
7・15:00・帰宅

魚の種類や季節によっても変わってきますが、漁師の1日はこのようにして過ぎていきます。ですが、漁師はなぜこんなにも早く漁に出かけるのでしょう。それを説明しますと、早朝は昼時に比べ活発に動いている魚が多いのです。活発に動いているということは、それだけたくさんの魚の群れが存在する、ということなので漁獲するにはそこが狙い目だということです。

さらに、早朝に魚を獲っておくとその日に開かれる市場に、今朝とれたばかりの新鮮な魚を出荷することができます。そうすれば、単価も上がりますし漁師の収益も必然と上がってくるでしょう。早朝から漁に出ることはこれだけのメリットがあるのです。

1-1.漁場スポットの争いは過酷

漁をするには、早朝に出るだけではありません。たくさん魚が取れるお宝スポットにいち早くたどり着かないと、大量の漁獲は見込めません。さらに、スポットも一度そこで漁をしたからといって、その船のスポットになるわけではない。魚が大量に獲れるスポットは早い者勝ちでしかたどりつくことができないのです。

1-2.早起きだけど仕事が終わるのは早い

漁師の仕事は、1日の始まりが本当に早くなります。ですが、終了する時間も非常に早いです。時間にすると、朝の4時ごろに出勤し午後の15時ごろに帰ってきます。その実働時間はといいますと、休憩時間を抜いて8時間ほどと言えるでしょう。仕事をする時間が他の仕事と全く違ってくるので、漁師の生活は独特なものと言えます。

2.港に戻って次の日の漁の準備をする

漁師は仕事が終わると帰港し、明日の準備を行います。主な準備内容は下記の通りです。

・網の点検
・船の点検
・餌の準備

2-1.網の点検

まずは、魚を漁獲する網の点検から入ります。帰港後すぐに網の点検を行うことで、穴が空いていたり破れていたりとトラブルを防ぐことができます。網が破れていたり、穴が空いていることを気づかないまま漁を行ってしまうと、魚はその穴からにげてしまいます。そういったトラブルを防ぐためにも、点検を怠りません。

2-2.船の点検

続いては船の点検です。漁師にとって船とは命のようなものです。漁場に向かうのも漁をするのも、全ての作業に船は欠かせません。不具合に気づかずに出向し、海の真ん中で動かなくなってしまえば、漁をするどころか、命の危険にも晒されます。自分たちの身を守るという意味でも、船の点検は前日に行うのです。

2-3.餌の準備

続いては餌の準備です。早朝から漁に出航するので、餌を準備しておく時間がありません。ましてや、漁場の好スポット争いも早い者勝ちになっているため、その他の準備をする時間はありません。そこで、前日に餌の準備や上記の点検を済ましておくことで、スムーズかつ効率的に漁を行うことができるのです。

3.漁師の仕事は簡単じゃない!船の上は危険だらけ

漁をするのは、簡単ではありません。船の上は危険だらけで、常に自分の身を守らなければならないのです。そこでどういった危険があるのかを紹介します。

・急な天候の変化による波の大荒れ
・転落事故
・病気

船の上では、急な天候の変化や転落事故、病気などにかかってしまった場合、すぐに救助できない可能性があります。沿岸漁業の場合は、日帰りで帰ることのできる距離で漁を行っているので、助かる余地はあります。しかし沖合漁業や遠洋漁業では、1日で帰ることのできる距離ではありません。すぐに救助できないということが、船で仕事をする人の危険なポイントなのです。

4.まとめ

いかがでしたか?漁師の1日の仕事や、漁師という職業がどれだけ危険と隣り合わせで仕事をしているか知っていただけましたか?日本の食卓、飲食店それら以外にも、魚は私たちの生活に必要である貴重な食材です。漁師の仕事や苦労を理解することで、魚を粗末にしないことにつながるのではないでしょうか?

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